午前の東京株式市場では日経平均が続伸。1万3500円の上値に迫った。米下院が23日に
米政府系住宅金融機関(GSE)対策を含めた住宅支援法案を可決、早期成立にめどをつけたことで、米金融セクターへの不安が後退した。
海外勢によるリスク資産圧縮の動きが一服、一部に実需の買いも入っていることで、
銀行株を中心に幅広い銘柄が上昇した。ただ、1万3500円は心理的な節目であり、これまでの上昇ピッチが早かったこともあって上値では利食い売りとみられる先物売りが出てもみあった。
前場の東証1部騰落数は値上がり1421銘柄に対して値下がり227銘柄、変わらずが72銘柄だった。
米住宅支援法案が下院を通過したことで早期成立にめどがたち、市場では「GSEへの不安が後退し、米金融セクターの問題はこれ以上株の売り材料にはならないだろう。米ダウ工業株30種は1万1000ドル割れで大底を入れた」(日興コーディアル証券シニアストラテジスト、河田剛氏)との声が出ている。
このため、東京市場ではみずほフィナンシャルグループ(8411.T)など銀行株への買いが続いて相場上昇をリードしたほか、為替が107円後半のドル高/円安基調で推移していることも追い風になってこのところ出遅れていたトヨタ自動車(7203.T)など輸出関連株にも買いが先行。きょう決算発表を予定しているキヤノン(7751.T)も堅調な推移となった。
市場では「海外勢のリスク資産圧縮の動きが先週半ばで終わり、売りスタンスが変化している。フローは乏しいものの、実需の買いも一部には入っているようだ」(外資系証券)との声が聞かれる。
ただ、
東証1部売買代金は9303億円と1兆円に届かない。「薄商いのなかを小口買いで上げている状況は変わらない。米金融セクターをめぐる期待感が先行している部分もあり、このまま一本調子で株価が上昇するとは思っていない」(三菱UFJ投信戦略運用部副部長、宮崎高志氏)との声も多い。
今週に入っての上昇ピッチが早かったことに対する警戒感もあり、
心理的な節目となる1万3500円に近づくと先物に利食い売りとみられるまとまった売りも出たことで、日経平均は1万3500円の手前で上値を押さえられてもみあった。岩手・青森の地震については人的被害も含めて軽視はできないが「株価には大きな影響はなさそうだ」(投信)との声が上がっている。
個別銘柄では、東レ(3402.T)が高い。KDDI(9433.T)が買われた。野村ホールディングス(8604.T)が堅調。
ダイハツディーゼル(6023.OS)がストップ高。三菱商事(8058.T)がさえない。住友不動産(8830.T)も小安い。
国際石油開発帝石ホールディングス(1605.T)が売られた。信越ポリマー(7970.T)が安い。
[東京 24日 ロイター]
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財務省が24日発表した
6月貿易黒字額は1386億円となり、市場予想の5030億円を大幅に下回った。さらに
6月輸出は前年比1.7%減と2003年11月以来、55カ月ぶりのマイナスに転じた。
これまで落ち込みが目立っていた対米輸出に加え、欧州向けも大幅なマイナスになった上に、アジア向け輸出の伸びが急減速したためだ。民間エコノミストの間では、欧米など先進地域への輸出減少分は、中国・インドなど新興国・資源国の輸出増加で補完されるといういわゆる
「デカップリング論」が現実味を失い、世界景気が失速するリスクが高まっているとの見方が台頭。輸出の減速傾向がこの先も明確になれば、鉱工業生産が下振れし、景気後退懸念も一段と強まりそうだ。
<欧州向け輸出も大幅減>
今回の数字について、エコノミストからは「かなりショッキングな内容」(バークレイズ・キャピタル証券、チーフエコノミストの森田京平氏)との評価が少なくない。
輸出については、実額だけでなく、
数量も前年比マイナス1.4%と16カ月ぶりに減少した。地域別輸出をみても、
米国向けが前年比15.4%減と03年11月以来、
欧州連合(EU)向けは同11.2%減と02年3月以来の大幅な減少となった。
アジア向けだけは1.5%増と、かろうじてプラスを維持したものの、05年5月(1.5%増)以来の小幅な伸びにとどまった。
もっとも6月の輸出減少が一時的なものになる可能性も否定できない。輸出の押し下げに寄与したのは、船舶、電算機類の部分品だが、特に、船舶は値が張る上に、輸出ひん度にもばらつきがあることが知られている。財務省では、輸出減少が一時的なものか否かについて「特定は困難」とした。
<貿易収支、今年中に赤字転落の声>
複数のエコノミストからは「いわゆるデカップリング論がかなり危うくなってきた」(森田氏)との声が出ている。実際、欧米向けだけでなく、
新興国向け輸出も減速が目立っている。インド向け輸出は1─6月期が前年比34.3%増だったが、6月は19.3%増に減速した。豪州向けも24.1%増から19.6%増、ブラジル向けも29.9%増から20.7%増、ロシア向けも49.0%増から39.4%増へと、軒並み伸びが鈍化している。エコノミストが特に注目するのが、
アジア向け輸出の減速だ。住友商事総合研究所・チーフエコノミストである奥田壮一氏は「
日本にとっては、全体の5割弱と高いウエートを占めるアジア向け輸出が伸び悩むと、全体への影響は大きい」と懸念を隠さない。
アジア向けの減速について奥田氏は「米国経済の減速が波及しているというよりは、インフレ懸念を背景にアジアの国々が経済を犠牲にしてもインフレを抑制するべく金融引き締めなどのマクロコントロールに動いた影響が出始めた」と分析している。
今後の輸出動向について「下期に向けてアジア向け輸出が減少に転じることは間違いなく、全世界的に輸出が減少することは時間の問題」(奥田氏)など慎重な声が多い。
BNPパリバ証券・エコノミスト、丸山義正氏も「外需のけん引力が相当落ちている」とした上で「今年中にも貿易赤字になることは否定できない」と予想した。もっとも日本の内需が低迷し、輸入数量が減速するとみられるため、貿易赤字が定着するには至らないという。
<強まる生産・景気の下押し圧力>
輸出減少が明確になれば、日本経済への悪影響は避けられない
「今回の日本の景気回復局面は、過去に比べて外需・輸出への依存度が極めて高いことが特徴」。(シティバンク銀行・為替市場調査シニアマーケットアナリスト、城田修司氏)であるためだ。今回の景気拡大が始まる前の
2000年度では、輸出の実質国内総生産(GDP)に対するシェアは10.9%だったが、07年度には15.9%と大きく拡大している。
城田氏は「輸出の減少は、日本の景気腰折れリスクを高める可能性がある」と警告した。森田氏も「輸出数量が鉱工業生産に1四半期程度先行することを勘案すれば、年内の鉱工業生産は、回復、停滞、後退のうち、停滞になりそう」と予想した。鉱工業生産は1─3月期に続き、4─6月期も前期比で小幅マイナスに転じるとの見方が多いが、明確な改善は当面期待できそうにない。
森田氏は「日銀、内閣府の景気シナリオがもう一段の下方修正を迫られる局面が年内にもある」と予想した。足元での輸出低迷が、いずれのシナリオにもまだ十分織り込まれていないためという。
内閣府は22日、
08年度の経済動向試算を発表して、08年度のGDP見通しを下方修正したが、
08年度の外需寄与度については、プラス0.4%からプラス0.5%と上方修正するなど、外需依存が一段と強まるとのシナリオを明確にしている。
[東京 24日 ロイター]
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ピーターソン・インスティテュートは23日、米ドルは対ユーロおよび対ポンドで長期間下落しているものの、依然として、主にアジア通貨に対して過大評価されている、とするリポートを発表した。
同社のエコノミストは、一国の対外債務と生産力の比率から長期的に安定する為替水準を算定する
ファンダメンタルズ均衡為替レート(FEER)に基づいて算出した場合、
人民元は対米ドルでさらに約30%、円は20%上昇する必要があると指摘している。
リポートはピーターソンのシニアフェロー、ジョン・ウィリアムソン氏とウィリアム・クライン氏が共同執筆した。
ウィリアムソン氏は、人民元は「明らかにかなり過小評価されている」と指摘する。
人民元は2005年の切り上げ以降、対米ドルで約18%上昇しているが、中国の貿易黒字と外貨準備は増加し続けている。
一方、米ドルの対ユーロおよび対ポンド相場の下落は、米経常赤字の縮小に寄与するとともに、輸出を押し上げ、住宅市場が悪化するなか、米経済のリセッション(景気後退)入りを防いでいる。
リポートでは、
一国の経常赤字または黒字を対国内総生産(GDP)比で3%以内に収めるのに必要な為替相場の調整幅を算出している。
ピーターソンのディレクター、フレッド・バーグステン氏は、リポートが発表された昼食会で、これに言及し「米ドルは過去6年間にわたり段階的で秩序ある下落を続けてきており、目標水準の約80%を達成している」と語った。
リポートはまた、シンガポールドルは対米ドルで40%超、スイスフランは約24%上昇する必要があると指摘している。
[ワシントン 23日 ロイター]
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